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東日本大震災から9年 ②

―あの時の桜保険事務所-

 

2011年3月11日14時46分、わたくしは桜保険事務所のデスクに座って

お客様と電話で話をしていました。「あれ、何か揺れてますね…。

あ、止まらないですね…とにかくいったん切らせていただきます。

またご連絡します」と電話を切った後、開けっ放しだったキャビ

ネットから書類が崩れ落ちました。事務所の中は意外と冷静で、

起きたことの重大さにすぐには気付きませんでした。

このあと家族と連絡が取れなくなる所員、帰宅できなくなる所員の

続出でその対応に追われました。テレビでは津波の映像が繰り返し

流され、東北地方出身の所員にかける言葉もありませんでした。

 

現在、新型コロナウィルスの問題でトイレットペーパーやティッ

シュが入手しにくい状況を見ると、当時のパニックを思い出します。

あれから、災害に強い社会や環境づくりが成功しているのか?

疑問を感じるこの頃です。             

                        (所員 S)